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ワーケーション模索のための
ファムトリップ

リモートワークとビジネスをかけ合わせ、働き方や地域活性の可能性を広げる
地域の魅力や状況を基礎に、訪問理由を探る視察旅行

課題

社会情勢も手伝って働き方が多様になり、余暇も楽しみながら仕事もする「ワーケーション」が盛んになっています。
ワーケーションとは、「ワーク」「バケーション」をくっつけた造語で、一般的には旅行先でリモートワークを行うことを指します。

地方活性を目的とし、力を入れている自治体は増えています。
しかし、首都圏・大都市圏の近くにも自然豊かな地域があるので、何もなければそちらを選ぶ可能性は否めません。さらには、受け入れる地元にとって持続可能なもの、既存のものをどう生かすかという視点が大切になります。
何か観光スポットを新しく作ったり、来てもらった誰かにお金を払って発信してもらう、しかもそのために訪問者への特別対応を行う。これらは地元にとっては負担であり、持続可能性があるのかは疑問が残ります。
単にワークとバケーションをくっつけた観光目的だけではないワーケーション、加えて地域の状況に合ったワーケーションを模索する一歩として行うのがノヴィータのファムトリップ(視察旅行)です。

解決への取り組み

ファムトリップとは、一般的にはインフルエンサーなど発信力のある人を対象としたモニターツアーのことです。

首都圏・大都市圏から遠い地にワーケーションで「敢えて」来てもらうには、よほどの何かが必要です。例えば、沖縄のような海と空。北海道のような食と自然。京都のような文化と街並み。これらを差し置いて「敢えて」来てもらう。
そのためにはそこに暮らす地元の人と訪問者が交わって、第二のふるさとと思ってもらえるワーケーション、もう1回帰ってきたいと思えるような「おかえりなさい」と言ってもらえるようなワーケーションが必要となります。

「地元にとって持続可能なもの、既存のものをどう生かすか」にフォーカスし、それを「訪問者にとって何回でも行きたくなる理由にする」ということです。観光地をめぐるだけではないふれあいがあり、観光以外の日々の営みも体験でき、ビジネスの可能性も探れる。濃い繋がりができ、特別なひとりとして受け入れてもらえるので、次に行った時に「おかえりなさい」と言ってもらえるようになります。

兵庫県但馬地域の状況に合ったワーケーションモデルの模索と確立を目指し、その地域に訪問しワーケーションをしてもらう理由を探るモニターツアーを2020年10月、兵庫県新温泉町で実施。ノヴィータではその実施をサポートしました。

新温泉町での実施時は、IT企業や雑誌出版社、PR会社など首都圏を中心に活躍している企業や団体、フリーランスの方など十数名が参加。ワークスペース候補地の他、自然や観光スポット、産業など地域の魅力にとどまらず、地域課題についても触れられるよう、地域について多角的に探る視察プログラムを組みました。ファムトリップ実施後すぐビジネスが5つ進行、2021年3月には兵庫県豊岡市でもファムトリップを実施するに至り、兵庫県の他地域でもファムトリップを検討するなど軌道に乗っています。

「何回でも帰りたくなる理由」は、地域・訪問者によっても異なります。

単に参加者を集めれば良いのではなく、ファムトリップの概要説明を行った上で人選も慎重に行いました。さらに町役場の担当者や地元関係者にも訪問候補地を下見していただきます。マッチングの手間はかかりますが、地域の状況や特徴、参加者が行うビジネスやビジョンを丁寧に拾うことで双方にメリットがあります。ノヴィータでは、地域の状況に合ったワーケーションを模索するため、ファムトリップの実施を支援いたします。

担当者より一言

リモートワークの最大の魅力は、自宅で仕事ができることではなく、自分がもっと輝ける場所を探し、そこで仕事ができることです。
フリーランスの方、小規模に事業を展開されている社長、大企業の中に居ても決裁権を与えられている方などが、リモートワークという働き方を携えて兵庫県北部の小さな町に行く。その中で「この地域がもつ特徴をどう活かしていくのか? 自分のビジネスの種になるか?」という視点を持ち込んでくれて、多様なビジネスが進行しました。

数回のファムトリップを通じて、リモートワークのできない種類の仕事をしている方がやるべきことは、「リモートワークができる方をどのように呼び込んで自分たちと協働してもらうか」の発信、とわかりました。すなわち、リモートワークができる人を受け入れることで、自分たちの可能性を拡張することができるのです。
支援にあたり意識していることは「地元に無理をさせないこと」、「これまで大切にしてきたものを壊さないようにすること」、この2つです。

ノヴィータでは、デジタルを中心に情報発信に力を入れたい方の支援も可能ですし、地域の状況に合わせて社内外のプロフェッショナルを手配することも可能です。

兵庫県はずっと地域課題に向き合い、ワーケーションはじめとした取り組みを模索してきた中で、今回のファムトリップ実施に至っています。東京を始めとした首都圏や大都市を目指すことではなく、それぞれの地域にある特徴をどのように生かしていくのか。リモートワークが地方活性にどんな影響を与えそうか。これらを是非、自治体の皆様と考えていきたいと思っています。