ニュースリリース
WebやICTを活用し、多様な働き方の実現を支援する地域共創事業などを行う株式会社ノヴィータ(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:三好怜子、以下ノヴィータ、https://www.novitanet.com/ )は、全国の45自治体に向け、女性活躍支援や、男女共同参画の取り組みについて調査を実施しました。

本調査の目的
人口減少や高齢化の進展を背景に、男女共同参画社会に向けた機運、一例として経済分野などにおいてダイバーシティ推進や女性活躍推進の重要性が高まっています。
その中で、若い世代や子育て世代が様々な理由から都市部への居住を選ぶことにより、地方自治体において若い居住者が減少していることが地域発展における課題となっています。
その選択の根本には「夫は外で働き、妻は家庭を守る」「お茶くみは女性が行う」など性別意識が変わらないことによる男女格差や、それに伴う住みづらさが根強くあるのではないかと言われており、最近ではこれらのジェンダーギャップ解消に注目して施策を講じる自治体やその事例が注目されるようになりました。
20年にわたりデジタルマーケティング関連事業を行っているノヴィータでは、2017年からフルリモートワークを受け入れて働き方改革を行ってきた経験などを活かし、2021年からはデジタルマーケティングのスキルを提供する講座を自治体経由で提供しています。家事や子育て・介護などで就労に制限があっても在宅で働くスキルが身につくため、そのような状況になりやすい各地域の女性を中心にこれまで120名の方が修了しており、地域の活性化に貢献しています。
デジタルマーケティングのスキルという専門性にて就労を叶えやすく、かつ在宅での勤務も実現しやすいやり方が「女性デジタル人材の育成」です。これは、男女共同参画社会実現に向けたひとつの解決策として内閣府男女共同参画局も注目しており、2025年6月に「新・女性デジタル人材育成プラン」を決定しています。また、優良事例には、ノヴィータが講座を提供している兵庫県豊岡市の事例が掲載されています(※1)。
(※1)https://www.gender.go.jp/policy/digital/index.html
ノヴィータ自身が女性デジタル人材育成の講座提供を行っていることと、また中小企業として自社の「生産性向上・事業成長・働き方改革」のいずれにも良い効果があるように取り組んできた経験をふまえ、各地域で「女性デジタル人材の育成」の事例をさらに増やせるよう背景を探るために、男女共同参画関連部署のある45自治体を対象に、女性活躍支援に関する調査を行いました。
なお、2024年度も同様の調査を行っております。2024年度の結果は以下よりご覧ください。
▼【自治体向け調査】女性活躍支援の課題は「職員の人手が足りない」が半数以上(2025年1月31日)
https://www.novitanet.com/news/20250131.html
調査ハイライト
- 「地元住民に向けて男女共同参画の視点を深めるイベント等の実施」の次に多いのが「所在する都道府県が主催する女性活躍イベント等の情報提供」
- 予算は横ばいが半数、増加の自治体数よりも減少の自治体数が若干多い
- 男女共同参画局の情報を参考にする自治体が4分の3、次点が「所在する都道府県」の情報
- 新プランの決定によって、女性デジタル人材育成事業を検討する方針は特に変わらない
- 地元の商工会議所の女性活躍推進取り組みの有無「わからない」が6割以上
- 2024年度調査と同様、「施策考案方法」は先行事例や職員の発案、「女性の活躍支援の課題」は人手予算不足、「男女共同参画部門と産業労働部門の連携」が課題
データサマリ
1. 「地元住民に向けて男女共同参画の視点を深めるイベント等の実施」の次に多いのが「所在する都道府県が主催する女性活躍イベント等の情報提供」


女性の活躍を支援するための活動を行う自治体は21自治体、46.7%でした。2024年度の調査では「44自治体中27自治体(61.4%)」のため、調査のうえでは減少となりました。
今回の調査では、「女性の活躍を支援するための活動を行っている」と回答した21自治体に、どのようなものを実施しているかを伺いました。
最も多かったのは「地元住民に向けて男女共同参画の視点を深めるイベント等」で16自治体、昨年と同様でした。一方、今年度の調査で選択肢に入れた「所在する都道府県が主催する女性活躍イベント等の情報提供」を選択した自治体が12自治体、2番目に票を集めました。
また、地元住民(女性)に向けた働き方の意識のテーマといった、「意識を変える」ための取り組みが3番目となりました。
2. 予算は横ばいが半数、増加の自治体数よりも減少の自治体数が若干多い

女性の活躍を実現する事業の予算状況については、今年度の調査で初めて伺いました。最も多かった回答は「横ばい・変わらない」で12自治体、57.1%でした。
それ以外では「大幅な減少」1自治体、「若干の減少」4自治体、「若干の増加」2自治体、「大幅な増加」2自治体となっています。自治体の状況によって判断が分かれており、増加よりは減少の自治体の方が若干多くなっている様子がみてとれます。
3. 男女共同参画局の情報を参考にする自治体が4分の3、次点が「所在する都道府県」の情報

情報収集をしている先で最も多かったのが「内閣府男女共同参画局のサイトや情報発信」で、2024年度「44自治体中37自治体(84.1%)」と同様に最も票を集めました。
2番目と3番目に多かったのが、「所在する都道府県の情報発信」の20自治体(44.4%)、「所在する都道府県男女共同参画センターの情報発信」の17自治体(37.8%)でした。こちらの2つは今年度の調査で、新しく選択肢を追加しています。
その次に多かったのが「マスメディア」の情報で、15自治体(33.3%)でした。こちらは2024年度「44自治体中15自治体(34.1%)」と同様に多くの票を集めています。
4. 新プランの決定によって、女性デジタル人材育成事業を検討する方針は特に変わらない

2025年6月、「新・女性デジタル人材育成」が決定いたしました。それをふまえて検討の方針が変更になったかを伺いました。
「特に変わらない」を選択したのが40自治体(88.9%)と最も多い一方で、「前向きに検討する方針となった」2自治体、「実施が決定した」2自治体、「決定に関係なく実施予定だった」1自治体などの意見もありました。
5. 地元の商工会議所の女性活躍推進取り組みの有無「わからない」が6割以上

男女共同参画部署の方々に、「地元の商工会議所にて、女性活躍推進に関する取り組みをしているか」を伺ったところ、最も回答が集まったのは「わからない」で29自治体、全体の64.4%となり3分の2近くとなりました。
2024年度にも同様の質問をしておりますが(※2)、今回の結果では、2024年度よりも「把握していない」とする自治体の方が多い状況となっています。
(※2)2024年度調査では、「わからない」は44自治体中22自治体(50%)で半数、「はい」は44自治体中16自治体(36.4%)で3分の1を超えていた。なお、2025年1月31日の調査発表においては、当データの記載は行っていない。
6. 2024年度調査と同様、「施策考案方法」は先行事例や職員の発案、「女性の活躍支援の課題」は人手予算不足、「男女共同参画部門と産業労働部門の連携」が課題
「施策考案方法」「女性の活躍支援の課題」「男女共同参画部門と産業労働部門の連携」についても伺ったところ、2024年度調査と同様の傾向がみられました。(※3~5)

女性の活躍を支援する施策の考案方法で参考にしているものについては、「他自治体の先行事例」が25自治体(55.6%)、「職員の発案」が21自治体(46.7%)でした。
(※3)2024年度調査では、「他自治体の先行事例を参考にしている」が44自治体中23自治体(52.3%)と最も多く、次に「職員の発案」が44自治体中20自治体(45.5%)となった。

女性の活躍支援の課題については、「職員の人手が足りず、取り組みの優先度を上げられない」が35自治体(77.8%)と7割以上、次に「予算の確保が難しい」が20自治体(44.4%)でした。
少数意見として、「企業ニーズの把握に苦慮している」「何をもって活躍推進とするのか物差しがはっきりしない」「庁内部局の連携」「働く世代への周知・啓発」などのご意見もありました。
(※4)2024年度調査では、「職員の人手が足りず、取り組みの優先度を上げられない」が44自治体中24自治体(54.5%)を占め、次に「予算の確保が難しい」が44自治体中15自治体(34.1%)となった。他にも「適切な相談先がない」「先行事例があてはまりそうにない」「関係者の意識醸成に課題」などの意見あり。

男女共同参画部門と産業労働部門(就業支援・産業振興・経営支援)の連携について、「同じ部署、もしくは共同で事業を行う」としたのは8自治体、17.8%でした。一方で、「連携がない・検討中」の自治体が23自治体、51.1%と過半数となりました。「連携して情報交換中」の自治体は14自治体(31.1%)でした。
2024年度調査よりよくなっているものの「共同で事業を行っているケースは1割、情報交換は3割」という数字に大きな変化はなく、連携に課題があります。
(※5)2024年度調査では、「同じ部署、もしくは共同で事業を行う」は44自治体中6自治体(13.6%)で、「連携がない・検討中」は44自治体中24自治体(54.5%)と過半数を占めた。「連携して情報交換中」は44自治体中14自治体(31.8%)。
株式会社ノヴィータ代表取締役 三好怜子コメント
2024年度に行った調査を継続して2025年度も行い、45自治体の皆様にご協力いただきました。人手不足や予算不足といったリソース面に大きな課題があることは、前回の調査でも同様の傾向となっており、その結果として「所在の都道府県が主催する女性活躍イベント等の情報提供」の施策にも票が集まったものと推察できます。
リソース面の課題は人口規模の大小を問わず、多くの自治体で共通しており、地域の課題に取り組むうえでは避けて通れないものだと改めて実感いたしました。「デジタルにより業務改善や働き方改革が進むことは実感としてあるので、事業を進められたらいいとは思うが、予算確保が難しい」とのご意見もいただいています。
今回の調査では、2025年6月「新・女性デジタル人材育成プラン」決定の影響をお伺いしたく質問いたしましたが、「事業の検討方針に変化はない」との意見が多く集まりました。女性活躍推進に関する事業の多くは数年単位で計画されているため、この1年で強く変化があるというわけではないのだと考えられます。
一方で、数年先であれば見直しが行われ、「女性デジタル人材育成」の手法を取り入れる自治体も増えていくのかもしれません。
定量的な結果発表は難しかったものの、女性デジタル人材育成を実施されている自治体の方、また実施予定の自治体の方のお声も少数ながら伺うことができました。「女性デジタル人材育成」という手法が高い効果を発揮し、浸透させていくためには、事例やノウハウの公開が待たれます。
いただきました貴重なご意見は、今後の参考といたします。
今後も、ノヴィータ自身がデジタルスキルを活用しつつ生産性向上と事業成長の両立に向けて取り組んできたノウハウを活かし、女性をはじめとした「デジタル人材の育成」の講座提供をはじめ、企業の事業継続支援に取り組み、働き方改革に伴う選択肢を世の中にさらに増やせるよう取り組んでまいります。
調査結果をもとにした提言
今回の調査結果と、ノヴィータでの経験を踏まえ、以下を提言します。

●提言1:地域産業・企業の発展を軸に、デジタル人材育成という手法を捉える
地方からの若年層流出の一因に「仕事」の有無があります。特に育児中の女性にとっては、時間・場所などが柔軟な働き方とそれらの社内環境や風土が求められているものの、大都市圏以外では少ないという声を耳にします。
「女性活躍」をはじめとしたダイバーシティ推進は、組織や事業の発展に好影響との調査結果が様々ありますが、企業は人手不足や市場変化等の中で、導入にためらいがあるようです。
そこで、地域産業発展のため、デジタルマーケティングスキルの学習を「リスキリング」として捉えることを提言します。デジタル人材育成は、人材確保と働き方改革を同時に進め、企業の発展と地域経済への貢献につながると考えています。デジタルマーケティングスキルを得ることで男女共に恩恵を受けることはできるものの、特に育児中の女性にとってはメリットが大きく、在宅でも就業可能になれば転出の抑制、また転出後も就労継続が見込めるため、人材確保の観点では大変有効です。
●提言2:男女共同参画部門と産業労働部門に加え、商工会議所が連携する
デジタル人材育成による地域活性化の考え方には、デジタルマーケティング環境の整備および、柔軟な働き方を取り入れる企業の存在が不可欠です。デジタルマーケティングスキルを持った人材が活躍できる企業を増やす取り組みも求められています。デジタルマーケティングを活用して企業の発展に寄与する人材の就職機会の創出は、結果として地域活性化につながります。
スキル育成と受入企業の増加をセットで実現するために、男女共同参画部門と産業労働部門の連携は、施策の効果を高める鍵となります。あわせて地域企業が所属する商工会議所とも連携した地域では、実際の就職等にもつながる好事例が多く見受けられます。
2024年度の調査結果でも提言いたしましたが、改めて提言します。
●提言3:ポータブルスキルも習得できるカリキュラムで、「ビジネス貢献を目指す」意識を高める
デジタル人材育成では、単なる「ツール操作スキル」の習得だけではなく、ポータブルスキルとしてあらゆる分野や業種における「ビジネス貢献を目指す意識」への転換が重要であると提言します。
企業の現場が働き手に求めるもののひとつに「ビジネス感覚」があると考えており、変化するビジネス環境下で舵取りを考えるためのマインド・スタンスが含まれています。
経済産業省の「デジタルスキル標準」は、デジタル人材に「マインド・スタンス」が不可欠と明確に定義されています。また、厚生労働省の「職場における学び・学び直し促進ガイドライン」においても、労働者一人ひとりが新たな付加価値を生み出す主体であるとしており、企業・労働者の協働により双方の持続的成長を促しています。
操作スキルの価値が生成AIなどで代替されていく未来が見える一方、生成AIは的確な指示なしにアウトプットは出せず、的確な指示を実現するために土台となる「マインド・スタンス」のスキル価値が高まっているといえます。
ノヴィータのデジタル人材育成支援では、この「マインド・スタンス」を重視したカリキュラムを多く取り入れています。
ビジネス貢献を意識して育成された人材は、企業から求められる存在となり、就職できる可能性も高まるほか、キャリアアップや収入増、やりたい仕事へのステップアップの可能性も高まります。企業にとっても、地域産業への貢献が期待できる人材の採用によって良い影響を与え、持続可能な雇用につながります。
このように、人材育成の質を高めることが、最終的には提言1で示したように、地域経済の発展にも寄与するものと考えます。
調査概要
調査名:女性活躍支援についての調査
調査対象:男女共同参画関連部署のある自治体
調査期間:2025年10月30日~11月27日
調査方法:インターネット調査
調査主体:株式会社ノヴィータ
有効回答数:45
当調査結果の利用について
*本調査の情報を引用いただく際は、【調査主体:株式会社ノヴィータ】および調査年度【2025年度】を記載し、以下のリンクも貼付してください。
https://www.novitanet.com/
*本調査レポートの百分率表示は四捨五入で端数処理を行っており、合計しても100%とならない場合があります。
ノヴィータが自治体を通じて提供する「デジタルマーケティング講座」概要
パソコンやスマートフォンを活用して企業の商品やサービスなどを紹介し、売上向上に貢献する「デジタルマーケティング」のスキルを習得するセミナーです。基礎(学び方)から実践まで、企業の現場が求める「ビジネス貢献」のためのマインド・スタンスも重視したカリキュラム構成です。
子育てや介護などで就労に制限のある方(特に女性)が在宅で就業可能なスキルを身につけることを目指し、その人材育成を地元企業の人材確保・働き方改革、地域経済の発展にも寄与することができるよう設計したパッケージとなっています。地元企業に勤めながら「リスキリング」としてデジタルマーケティングを学ばれる方も増加中。
数年間の連続開催のビジョンに基づいて、単発講座とは異なる地域循環型のモデル構築を目指しており、受講者の定着を通じた地元企業の活性化などにも効果が期待できます。
https://www.novitanet.com/service/regional-co-creation.html
株式会社ノヴィータについて
- 社名:株式会社ノヴィータ(英文名:NOVITA, Inc.)
- 代表者:代表取締役 三好怜子
- 設立:2006年2月3日
- 本社所在地:〒151-0061 東京都渋谷区初台1-51-1 初台センタービル510
- 事業内容:Web制作・運用事業、人材支援事業、メディア運営支援事業、事業継続支援事業、地域共創事業
- 有料職業紹介事業許可:13-ユ-306314
- 労働者派遣事業許可:派13-307432
- URL:https://www.novitanet.com/
- BLOG:https://blog.novitanet.com/
※各社の会社名、製品名、サービス名は各社の商標または登録商標です。